このリサイタルはこれまでも何度か放送されたことがあるので、ご覧になった方もいらっしゃるかと思います。
プログラムの最後に、ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンストという作曲家の「無伴奏ヴァイオリンのための6つの多声的練習曲」という曲が演奏されますが、これが本当に本当にスゴイ!!!!
エルンストはパガニーニに影響を受けた19世紀のヴァイオリニストです。ですからエルンストの曲は基本的に超絶技巧のものばかりです。超絶技巧にも程があります。
自らも偉大な演奏家であり、20世紀の大ヴァイオリニストを数多く育てたことでも有名なレオポルト・アウアーも、「エルンストのヴァイオリン協奏曲は今までに書かれた最も難しい曲の一つ」と言っています。
残念ながらエルンストの曲はそれほどポピュラーではありません。最近は録音も増えているようですので、これからは少しずつ耳に出来る機会も増えてくるかもしれませんね。
それにしても、このグリンゴルツの演奏は一見、一聴に値します。というか本当にスゴイです!演奏会で取り上げ、あのレベルでの演奏を披露でき得るまでにどれ程の努力があったことか!もちろん、この曲そのものの練習のみならず、そこに至るまでのものも全てです。
演奏し終えた後の小さなガッツポーズが非常に印象的です。
是非、ご覧ください!
飯塚