今日のBSクラシック倶楽部は、アンドリュー・マンゼのバロック・ヴァイオリンでしたね。
J.S.バッハの「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ」から、第2番 イ長調を演奏していました。
この「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ」は全部で6曲からなる曲集で、個人的に本当に大好きです。残念ながら一般的にはあまり有名な曲も含まれておらず、ヴァイオリン弾きでも扱ったことがないという方も多いかもしれません。ですが、本当に良い曲の集まりなのです。
なのに何故有名でないかというと…単純化して申し上げますと、あまりメロディアスではないからです。
ふつうヴァイオリン・ソナタといえば、もちろんヴァイオリンが主役であると想像します。ですからこの曲を聴くときも、ついついヴァイオリンを耳で追ってしまいます。
ところが「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ」というくらいですから、ヴァイオリンと、チェンバロの右手と、チェンバロの左手という3声部が、それぞれ主役になったり、伴奏になったりと、一見ちょっとだけ複雑なので、あまりクラシック(というかバロック…というよりもバッハの)音楽になじみの無い方にとっては、少し難しく感じられるかも知れません。
ですが、良く考えてみれば3声の音楽なのですから、先日ここで紹介させて頂いた「インヴェンションとシンフォニア」と同じ作りをしているので、何も難しいことはないのです。単に、その中の1声部がヴァイオリンになっただけなのです。
さあ、これで今日から皆さんのライブラリーに新しい仲間が増えましたね!
まだお聴きになったことのない皆さん、是非是非トライしてみて下さい!
ちなみに、第3番の第3楽章は僕の、あらゆる曲の中で最も好きな曲です。
理由などなく、限りなく崇高で、本当に美しい、良い曲だからです。
飯塚
2009年07月30日
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ
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